歯と歯並びの役割
一番大切な歯の役割は「咀嚼」です。
物をよく噛んで消化しやすい状態にして胃に送り届けます。
良い歯並びであれば、硬い物もしっかり噛めるので胃の消化を助け、顎の筋肉を丈夫にしてくれます。
その他にも、歯や歯茎、顎の関節にも無理な力が加わらないので、虫歯や歯肉炎、顎関節症といったトラブルが起こりにくくなります。
普段のお手入れもしやすいので歯が長持ちしやすくなりますし、さらにはよく噛む事で脳が刺激され集中力や注意力が高まるとも言われています。
良い歯並びというのは「見た目が美しいかどうか」と考えがちですが、それと同じくらいに「機能的に優れているかどうか」ということが大切になってくるのです。
咀嚼と歯並びの関係

※このように良く噛むことは生活上大変重要です。しかしそのためには噛み合わせがしっかりしていないとうまく噛めずに機能を半減させてしまいます。 きれいな歯並びに治すことは十分に機能を発揮し、見た目にも美しくなることにつながるのです。
悪い歯並びの影響
| 虫歯 | 歯並びが悪い部分はどうしても歯ブラシが行き届かず、隅々まで磨くことができません。そうなると結果的に虫歯をつくる事になりやすいのです。 |
|---|---|
| 歯周病 | 冷たい物や熱いものが歯にしみる、口臭がする…といった症状が起きるのが歯周病です。歯が歪んで生えていたり、デコボコしている部分に歯垢が溜まり歯周病の原因になるのです。 |
| 咀嚼機能障害 | 食べ物をよく噛み砕かないまま飲み込んでしまうと、消化力が弱くなるため、胃に負担をかけてしまいます。 |
| 顎の発達不足 | 食べ物をしっかり噛みづらいため顎やその周りの筋肉の発達が遅れがちになってしまいます。悪い影響が及ぶのは「歯」だけではないのです。 |
| 顎関節症 | 食べ物を正しい位置で噛めないため顎関節に余計な負担がかかり、顎関節症の一因になってしまいます。他に原因としては歯ぎしり、骨格の異常、ストレスなどが考えられます。 |
| 発音障害 | 歯並びが悪いと話す時に歯と歯の間から息がもれてしまい、発音が悪くなる原因になります。一般的には、母音に比べて子音のほうが発音が不明瞭になると言われています。 |
| 心理的影響 | 歯並びの悪さが気になり人前で思いっきり笑えなかったり、笑顔に自身が持てなかったりと、対人関係の面において出る影響も決して少なくないのです。 |
悪い歯並びの原因
| 原因その① | 顎の発育不足 小さい頃から軟らかいものばかり食べていると、顎の発育が十分にできず歯が並ぶスペースが足りなくなるため、デコボコになってしまうことがあります。子供の頃から噛みごたえのあるものを良く噛む習慣をつけましょう。 |
|---|---|
| 原因その② | 虫歯 乳歯は永久歯がきちんとした位置に生えてくる道しるべです。 乳歯の時に虫歯をつくって抜歯せざるを得なかったりした場合、永久歯の生える位置がずれたり斜めに生えたりします。乳歯のうちからしっかり歯磨きをしましょう。 |
| 原因その③ | 生活上の悪い癖 いつも片方だけ頬杖をついたり、幼児期に長期間の指しゃぶりをしていたり、ずっと口を開けたままなどの癖は、顎の歪みや、噛み合わせても前歯が開いたままになったり、出っ歯になる原因になります。日常からお子さんの悪い癖に注意していて下さい。 |
矯正治療と抜歯
歯を抜いてまで治療をするのは抵抗がある、という方も多いでしょう。しかし歯並びをキレイにするためには歯がきちんと並ぶスペースが必要なのです。もちろん全ての治療で抜歯が必要なのではありません。成長期のお子さんの場合顎の骨を徐々に広げたり抑制する治療法があり、永久歯が生えそろう頃にはほぼスペースを確保できます。 歯を抜くケースを大きく分けると・・・
- 顎の大きさに対して歯が大きすぎる場合→スペース不足でデコボコになりやすいのでスペースを作るために歯を抜くケースがあります。
- 上下の顎の位置が前後的にずれていて骨格の改善が困難な場合→顎の成長が止まった大人では、口元の形を整え、咬み合せをよくするために歯を抜くケースがあります。
※現在では矯正治療用のチタン製のプレート状器具を一時的に顎の骨の表面に取り付け、それを固定源にして歯を動かしていくインプラント矯正により歯を抜かずに治療できるケースもあります。